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猫の心と体のケアに欠かせない猫の毛づくろい(グルーミング)とは!?

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猫と暮らしている人は、猫が毛づくろい(グルーミング)をしている姿をよく目にするでしょう。それもそのはず、猫は1日の約3割を毛づくろいに費やしているといいます。身ぎれいに整えている姿を見るのは心和むものです。しかし、単におしゃれで毛づくろいをしているワケではありません。心や体のケアであったり、そうしなければならない理由があったりします。なぜ猫が毛づくろいをするのかを知れば、猫とのコミュニケーションもより深くなり、猫の体調を管理するのにも役立つでしょう。この記事は、そんなことにお役にたつことができればと、ご用意いたしました。

目次

1.猫はもともときれい好きな動物

1-1毛づくろいのために、猫はブラシになる舌をもっている!?

1-2 毛づくろいで信頼関係をー自分でできないところは他の猫に手伝ってもらう

1-3 毛づくろいの相手がいない場合は?ブラッシングが必要

1-4 毛づくろいで起こる「毛玉症」はブラッシングで予防

 

  1. 猫のなめながらの毛づくろいが体温を調節!

2-1 猫の体が熱い時に熱くなりすぎないのは

2-2 寒い時に猫の体が冷たくなりすぎないのは

 

  1. 毛づくろいにあるリラックス効果と強いストレスによる転移行動

3-1.くつろいでいる時のリラックス効果

3-2.強いストレスを感じた時の転移行動

 

4.猫が毛づくろをしなくなったりしたら要注意

 

【まとめ】猫の毛づくろいをよくて見て猫の心や体のケアをしましょう

1.猫はもともときれい好きな動物

気がつけば、体中を文字通りなめるように毛づくろいをしている猫。これは室内で飼われている猫に限らず、野良猫も同じ。1日の多くの時間を毛づくろいに割いています。毛づくろいは本能的なもので、野性時代には、自分の臭いをけすために行われていたといわれています。このようにいつも毛づくろいをしているような猫。だからきれい好きな動物だといわれているのでしょう。

 

1-1毛づくろいのために、猫はブラシになる舌をもっている!?

猫の舌は、表面がザラザラしていて、数えきれないほどの小さな突起があります。それがブラシの役割を果たし、毛並みを整えることができるのです。特に毛の生え変わる時期は抜け毛も多くなります。その時期に無駄な毛を体の表面から取り除かないと、毛がからんで毛玉になり、毛玉の根本で皮膚炎をおこしてしまうことがあります。またこの猫舌ブラシで毛についたホコリやノミ、ダニなども取り除き、自分で皮膚や被毛を清潔に保つことができるのです。

1-2毛づくろいで信頼関係をー自分でできないところは他の猫に手伝ってもらう

では自分でなめることができない頭から首にかけての部分や耳のうしろ側などはどうするのでしょうか。他の猫になめてもらい清潔に保っています。この猫同士がお互いになめあう行為は「アログルーミング」といって愛情表現のひとつ。こうしてなめ合ってきれいにしながら、猫同士の信頼関係が築かれていきます。

1-3毛づくろいの相手がいない場合はブラッシングが必要

いっしょに飼われている猫同士でも、まだ信頼関係が築かれていないと、「アログルーミング」はしないそうです。また一匹で飼われている猫は、なめ合う相手がいません。そんな場合は、飼い主さんが気をつけて、ブラッシングしてあげる必要があります。また毛量の多い猫にも、丁寧にブラッシングしてあげましょう。なぜなら、たくさんの毛を飲み込んでしまうと、「毛玉症」になってしまうからです。「毛玉症」については、次の1-4をご参照ください。

ちなみに子猫の場合は、生後6週間ほど母猫が毛づくろいをして体を清潔な状態に保ってあげているとのこと。そしてふつう6週間くらい過ぎると、自分でできるようになるといいます。

1-4.毛づくろいで起きる「毛玉症」はブラッシングで予防

毛がふさふさした毛量の多い猫や毛づくろいをやりすぎる猫がいますが、そんな猫たちは、ふつうの猫より多くの抜け毛を飲み込んでしまいがちです。そうすると消化されなかった毛が毛玉となって消化管にたまり「毛玉症」が起きます。「毛玉症」は毛の玉を吐き戻す病気で、食欲不振などの原因になります。しかし幸いなことに「毛玉症」はブラッシングで、飲み込む毛の量を減らすことで予防することができます。

2.猫のなめながらの毛づくろいが体温を調節!

人は暑い時に汗をかくと、汗が蒸発する気化熱で熱を放出して体温を調節します。汗は皮膚にある汗腺から出るもので、人の体では全身に分布していますが、猫の場合、汗腺は肉球にしかありません。そこで、猫は、なんとなめながらの毛づくろいで体温を調節しているのです。

2-1猫の体が暑い時に熱くなりすぎないのは

猫は暑い時、唾液を使って毛づくろいをすることで、体温を低くしています。唾液で毛を湿らせ、唾液の水分が時の経過とともに蒸発していき、体温を下げることができるのです。これだけで、なんと体温は最大16℃も下がると言いますから驚きです。

2-2寒い時に猫の体が冷たくなりすぎないのは

寒い時はどうするのでしょうか?寒い時期、猫は冬毛で厚くおおわれます。そのため、唾液を含ませても、水分が皮膚の表面に達することはなく、体温が下がることはありません。また、毛づくろいにより、被毛の間に空気を含ませることで熱をのがすことなく温かく保つこともできるのです。

3.毛づくろいにあるリラックス効果と強いストレスによる転移行動

猫が毛づくろいをする姿は、よく食後にみられますが、遊びが終わった後やトイレの後などにもみられます。ほっと一息ついた時にゆっくりと自分の体の汚れを落とし、においを落としてリラックスしています。一方で、短時間で一か所を集中的になめるような毛づくろいもあります。これは、強いストレスを感じた時に緊張をほぐそうとする「転移行動」だそうです。「転移行動」とは、動物が相反する衝動に駆られて、葛藤状態になった時にとる第三の行動といわれています。

3-1猫がくつろいでいる時のリラックス効果

猫はざらざらした舌で毛づくろいをしているわけですが、そのざらざらした刺激が脳を活性化します。脳からセロトニンが分泌され、精神安定効果がもたらされるのです。セロトニンは「幸せホルモン」ともいわれ、感情のコントロールや神経の安定に深くかかわっている脳内で働く神経伝達物質のひとつ。リラックスする時の毛づくろいには順番があります。まず顔を洗い、身をくねらせて背中からお腹へと、そして最後に後足をのばして肛門や生殖器、後ろ足へと進みます。

3-2.猫が強いストレスを感じた時の転移行動

猫は、緊張や不安など心的ストレスを感じた時、自分自身を落ち着かせるために、毛づくろいをはじめるといいます。これが恐怖や緊張、ストレスを感じた時に気持ちを静めるために何の関係もない行動をとる転移行動といわれるものです。例えば、自分が苦手な猫に遭遇した時、攻撃するか、逃避するか相反する気持ちが、ほぼ同じくらいであった場合、そのどちらでもなく、毛づくろいを始めます。これは緊張をほぐすための本能的な行動で、リラックス効果を得る時と違い、毛づくろいに一定の順番はないそうです。ある特定の場所を執拗になめるため、被毛が薄くなったり、皮膚を傷つけたりすることがあるので、注意が必要です。

4.猫が毛づくろいをしなくなったら要注意

毛づくろいは猫にとって、欠かせない行動!毛づくろいをしない日はないといってよいでしょう。ですから、毛づくろいをしなくなったら、それは非常事態と思ってください。猫からのSOSと考えてよいでしょう。まず考えられるのは、高齢化により体が動かしづらくなった、あるいは認知症で分からなくなっている状態です。また若い猫でも重篤な病気にかかっている時は、毛づくろいをする余裕がなくなります。食欲がなくなったり、動かなくなったりと、体調の変化を見てとって早めに獣医師と相談した方がよいでしょう。そのほか肥満になると自分で体の隅々まで届かなくなり、毛づくろいができなくなることもあります。いずれにしても、毛づくろいをしなくなったら、飼い主さんがブラッシングをしてあげましょう。

【まとめ】猫の毛づくろいをよくて見て猫の心や体のケアをしましょう

猫の毛づくろいは、猫の心や体にとって大切な行為。見守っていてあげることで、早めのケアができ、大事にいたらないことも多々あるでしょう。猫と楽しく暮らしていくために、毛づくろいの意味を理解し、適切に対処して猫との関係を深めていきましょう。

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